慢性疲労症候群(CFS)入門

慢性疲労症候群 & 線維筋痛症とうまくつきあう方法

出典:Managing Chronic Fatigue Syndrome and Fibromyalgia: 2010 edition
on CFIDS & FIBROMYALGIA Self-Help

第25章 医師を見付けて、ともに取り組む

長期にわたる疾患では、医療従事者に対するあなたの役割は、急性疾患に典型的な役割と異なります。なぜならあなたの疾患は途切れることがなく、日々の管理者が自分なのですから、患者と医療従事者との関係は、あなたが積極的な役割を果たす関係のほうがより適切です。あなたが健康管理チームのメンバーを選んで、ともに生活の質を高めることに取り組んでいきます。

医療従事者に幾つかのことを期待するのはもっともです。医療従事者は、疾患について理解するか、あるいは進んで学ぶべきです。疾患が本当であると信じ、あなたに敬意を持って接し、そしてあなたの個人的環境で有効な治療を見付けるために進んで試行するべきです。反対側からこの関係を見るとしたら、あなたは医療従事者に現実的な期待を寄せるべきです。これまでのところ、CFSあるいはFMのどちらにも全く治療法がないので、生活の質を高めるため症状の治療に集中することが適切です。CFSとFMの人々のために一貫して役立つ治療法が全くないので、おそらく、自分に効果がある治療を見付けるには試行を数回から多数繰り返さなければならないでしょう。

この話題に関する Lapp 医師の考えについては、彼の記事 “How Your Doctor Can Help If You Have CFS/ME” (「あなたがCFS/MEにかかっているなら、主治医はどう助けてくれるか」)を見てください。 Lapp 博士は、CFSとFMを専門に扱うクリニック、ノースカロライナ州シャーロットにある Hunter-Hopkins Center の院長です。

支援の提供源

慢性疾患の複雑さと、内科的疾患が幾つかある可能性を考えれば、あなたは自分がより健康的に暮らすのを助けてくれる医療従事者のグループを結成することを望むかもしれません。あなたはすべての医療従事者に、自分の置かれた状況と、あなたの特別なニーズを説明する必要があるでしょう。

1. 医師。CFSと線維筋痛症の患者をよく診る医師は、一次診療医と専門医の両方です。後者の中には、リウマチ専門医(例えば、線維筋痛症など、関節炎および関連した疾患を専門に扱う医師)、精神科医(精神的・情緒的な問題を専門に扱う医師と、不安と抑鬱などの問題に薬を処方する医師)、疼痛処理を専門に扱う医師、睡眠障害を治療する医師がいます。

2. 他の医療提供者。医師は、あなたを理学療法士あるいは作業療法士に紹介するかもしれません。療法士は物理的手技、運動トレーニング、そして日常活動への適応を通して、あなたが諸問題に対処するのを助けてくれます。また、あなたはカイロプラクターに背骨の調整をしてもらうことができます。

3. 他の支援。長期にわたる疾患が引き起こす情緒的問題に関する支援は、心理学者とセラピストから受けることができます。患者個人、あるいは家族と一緒でも助けてもらえます。マッサージ療法士は実地の治療で症状を軽減します。栄養士は栄養摂取と食物アレルギーについての問題に対処します。もしあたなが、運動プログラムに参加するか、あるいはヨガ・太極拳のような科目のクラスを受けるならば、先生とグループリーダーから助けを得ることもあるかもしれません。最後に、患者仲間が支援、理解、インスピレーションをくれることもあります。

医師を見付ける

もしあなたが、微妙かつ適切な治療を見付けるのにいらいらしているならば、それは無理もありません。研究では、CFSあるいは線維筋痛症と診断されるのにたいてい数年かかることが分かっています。その期間に人々はしばしば解雇され、そして病訴は無視されます。私は、あなたが病気であると言ったとき、それを信じ、敬意をもって接してくれる医師を忍耐強く探し続けるよう勧めます。我々の経験では、同情的で知識が豊富な医師を探したCFSや線維筋痛症の人たちは、ふつう、適切な医師を見付けます。

あなたは、どうやって知識が豊富な、信頼する医師を見付けますか? 良い出発点の一つは患者仲間からの紹介です。支援グループはしばしば、他の患者に会う良い方法です。アメリカCFIDS協会は米国の州ごとのCFS支援グループのリストを維持・管理しています。協会はあなたの州にある支援グループのリストを無料で郵送してくれるでしょう。(704/365-2343で、あるいは協会のウェブサイトを通して連絡できます: http://www.cfids.org/ )。関節炎財団( http://www.arthritis.org/ )の一部の地方支部はFMの人に医師を紹介しています。FMの支援グループのリストについては、 ProHealth のウェブサイト( http://www.prohealth.com/supportgroups/ )と、全国線維筋痛症協会のサイト( http://www.fmaware.org/ )を見てください。

医師を見付けるその他の情報源には、 線維筋痛症ネットワーク(http://www.fmnetnews.com/ リンク切れ)、 Co-Cureの “Good Doctors” (「名医」)リスト ( www.co-cure.org/Good-Doc.htm リンク切れ)、 FMSコミュニティのウェブサイト( www.fmscommunity.org/findingadoctor.htm )、 Devin Starlanyl のサイト( www.sover.net/~devstar/provider.htm )があります。

診察

主治医や他の医療従事者は、あなたが疾患を抱えてうまく生活するための重要な支持者です。このセクションには、その関係を生産的にするための幾つかの提案があります。ここでは、私は医師と患者の関係に焦点を合わせます。しかし、その原理は他の医療従事者のほとんどに当てはまります。

長期にわたる疾患なので、あなたは主治医と長期にわたる関係を築く機会があります。他の重要な関係と同様に、気軽に自分の考えを述べ、代替案を話し合うべきです。また、自分と主治医が満足のいく治療計画を取り決めることができるようにすべきです。CFSあるいは線維筋痛症に対する標準的治療法が全くないため、そしておそらく治療がほんの一時期だけしか効果がないため、あなたと主治医は治療が試行を繰り返すことになると合意するべきです。効果がある試行もあるかもしれません。おそらく効果がない試行がほとんどでしょう。効果がある試行があっても、少しの間だけでしょう。

もし、支えとなり、あなたの体調が良くなるのを望み、どの治療があなたを助けるのか見つけるために試行することを、進んで協力してくれる医師を見付けたならば、良好な関係を保つ最大の妨げとなるのは時間です。特に今では、医師はしばしば患者と同じくらい、いらいらする過密スケジュールで働いています。医師の診察を専門会議と考えれば、あなたは自分の診察時間を効率的に構成することができます。あなたの診察を生産的なものにする方法の一つが「P.A.R.T」です。この文字は “Prepare, be Active, Repeat, and Take action” (準備する、積極的に、繰り返す、行動する)を意味します。(この頭字語は The Arthritis Helpbook (「関節炎ヘルプブック」)の医師と患者の関係についてのアドバイスをアレンジしたものです)

準備する(Prepare)

なぜ診察に行くのか、医師に何を期待するのかを考えてみて、診察の準備をしてください。自分の質問や心配事のリストを作成してください。あなたは新たな症状を心配していますか? 新しい薬がほしいですか? あなたは医師に傷害保険請求のための書類を提出してほしいですか? おそらく、1回の診察で取り上げてもらえる問題は二、三個だろうと認識して、自分の心配事を書き留めてください。

準備の一環として、自分の症状と状態を簡潔に説明する練習をしてください。研究では、医師が口を挟むまで患者が心配事の説明をできるのは、およそ20秒です。ですから、自分の心配事と医師に望むことを簡潔に述べる用意がなされていなければなりません。自分の問題と目的を具体的に説明してください。それで医師は診察の予約という制約の中で、それらがこなせると分かります。

診察の冒頭に、あなたは、症状が始まったのはいつか、箇所はどこか、症状の原因となるような生活の変化は何か、を挙げます。また、薬の効果と副作用など、前回の治療を報告しようと考えてください。自分のことを十分に説明できるかどうか、あるいは医師の返答を覚えていられるかどうか分からないならば、家族あるいは友人に同行してもらうよう頼みます。

積極的に(be Active)

自分の診察予約に積極的に参加してください。上記のように、手短に主な心配事を説明することから医師との面談を始めてください。「睡眠を改善する話をしに来ました。寝入るのに手こずっています。夜中に数回目が覚めて、服用している薬はもう効かないようです」と言うかもしれません。問題について自分の考えと感情に言及したいかもしれません。例えば、睡眠が自分の問題であるとしたら、「全体的に良くなってきているのが心配で、睡眠不足が自分の他のすべての症状をもっと悪くするのではないか、2年前の状態に戻ってしまうのではないか不安です」と言うかもしれません。心配事を書いたリストがあれば、それを医師に見せてください。

あなたの心配事をはっきり、簡潔に述べることはもちろん、医師とのやりとりの中では積極的な役割を果たしてください。何か分からないところがあれば、医師にもう一度説明してもらうように頼んでください。提案されている治療法がうまくいかないと思うか、あるいはそれを試みる気になれないならば、医師に話してください。もし提案されている治療法のすべてが自分の保険でカバーされないのであれば、苦しい財政状態を知ってもらってください。医師が薬を提案するのなら、次のことを尋ねてください。

繰り返す(Repeat)

自分の理解をチェックするために、医師の発言の重要なポイントを、その医師へまた繰り返して言ってください。例えば、先生は2種類の薬を使って睡眠障害を治療するのを勧めていて、一つは寝入るのを助け、もう一つは眠り続けるのを助ける薬だと分かった、と述べるかもしれません。

もし分からないか、明確でないならば、医師にもう一度言ってもらうように頼んでください。繰り返す目的は、あなたと医師が一連の議論について共通の理解を持つことを確認するため、そして診断への誤解と、あなたが診察のあとに取る措置の誤解をなくすためです。

行動する(Take action)

診察が終わるとき、その予約の結果として、自分が何をする予定であるかはっきり理解していることを確認してください。自分が家に戻って、診察をさらに詳しく調べたくなったと想像してください。必要な情報はすべてそろっているか? 医師はあなたに何をするよう頼んだか分かるか?

もし、医師と薬について話し合ったならば、あなたは処方箋をもらったか? そうならば、薬の服用期間は? 1日何回か? 何時間服用するのか? そしてどんな種類の副作用が予期されるのか分かっているか? 経過観察はどうか? 医師はあなたに再診を望んだか? そうならば、いつ? 電話で調べてもいいか? あるいは問題があるときだけ医師と連絡を取ってもいいか? 診察の結果として自分が何をするべきかについてはっきり理解していない、あるいは自分が思い出せると確信が持てないならば、医師の指示を書き留めるか、あるいは医師に書き留めてもらうように頼んでください。

ページの先頭へ

第24章 支援ネットワークを構築する  CFS & FMとうまくつきあう方法
目次
 第26章 喪失を深く悲しむ

inserted by FC2 system