慢性疲労症候群入門

慢性疲労症候群 & 線維筋痛症を管理する方法
出典:Managing Chronic Fatigue Syndrome and Fibromyalgia: 2010 edition
on ME/CFS & FIBROMYALGIA Self-Help

まえがき

この本はCFIDS(慢性疲労免疫機能障害症候群)と線維筋痛症の自助コース(CFIDS and Fibromyalgia Self-Help course)のためのテキストです。この自助コースは、私が慢性疲労症候群と診断されたすぐあとに始まりました。スタンフォード大学医学部で経験したことに触発されてこのクラスを創りました。病気になる前、私は医学的な自助プログラムのコンサルタントとして働く名誉にあずかり、この本で説明したような自助戦略を用いて、多くの人たちがほかの慢性疾患を相当コントロールするのを見ました。私は自助的手法が慢性疲労症候群(CFS)を持つ人たちと線維筋痛症(FM)を持つ人たちにもきっと役立つだろうと考えました。1998年の開始以来、世界中から数千人が我々の入門コースを取り、二つの追加クラスを受講しました。「自分の計画を立て、その計画どおりに生活する」クラスです。

我々のプログラムができると同時に、この本の中の自助戦略とテクニックを利用して、私の健康は回復してきました。ペースは4年間にわたって1カ月に1、2%とゆっくりでしたが、着実でした。正常の約25%の出発点から、最終的には慢性疲労症候群になる前の健康水準に戻りました(私の記事は http://www.recoveryfromcfs.org/ で読んでください)。

この本の中の取り組みは次の確信に基づいています。

CFSと線維筋痛症のどちらにも魔法の薬はありません。ほとんどの専門家が、 Lapp 医師が序文の中で述べた「両疾患に対する最も強力な治療法は生活習慣を変えることである」という考えに賛成します。つまり、我々の習慣や日常生活の送り方を変えるということです。これは生活の一部を一度に一つか二つずつ変えていく漸進的な過程ですが、やがて一変するはずです。我々のプログラムの一人が私の改善のペースを覚えていて、それを「改善の1%溶液(ソリューション)」と呼びます。

我々は、プログラムで多くの人たちが20%から50%、ときにはもっと改善するのを見てきました(我々のウェブサイトの Success Stories [サクセスストーリー]でその幾つかを知ることができます)。我々の経験から言うと、改善の秘訣(ひけつ)は自発的に適応しようとすることと、自己管理ツール(特にペーシングとストレス管理)を一貫して使うことです。

CFSや線維筋痛症を抱えた生活は、時には手のつけようがないように感じることがあります。効果的な対応は、生活のコントロールを取り戻すための措置を少しずつ講じることです。この本で「あなたの」改善の1%溶液を作るためのアイデアを見付けることを願っています。

Bruce Campbell, Ph.D.
Executive Director, CFIDS and Fibromyalgia Self-Help Program
May 1, 2010
Palo Alto, California

更新日:2017年12月3日

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